鍵盤ハーモニカ奏者ピアノニマス公式ブログ~日本最大級の鍵盤ハーモニカ情報サイト~

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鍵盤ハーモニカでどんなジャンルの音楽を演奏すれば良いのか

ずっと書きたかった、鍵盤ハーモニカと音楽ジャンルについて書きたいと思う。
私は正直いって、この楽器で今後どんなジャンルのどんな音楽をやって、どんな楽器と合わせたら良いのか、という問いに対する明確な答えが分からない。
 
某有名日本人バンドネオン奏者(←伏せれてない)のライブにいったとき、彼はエレキギターとコラボしてみたり、三味線と合わせたり、ホルン三台をバックに呼んだり、様々な実験的な試みをしていた。んで最後にタンゴバンドらしい定番&黄金編成のクインテットでリベルタンゴとかやったのだけど、終演後におじいさんおばあさん達が「やっぱりリベルタンゴよねー」みたいなことを口々に喋っていた。私もそう思った。
 
彼の演奏技術も音楽性も間違いなく素晴らしく、世界レベルのステージであった。有名な奏者だから、とかではなく素直に心から彼の音楽に感激した。けれど、実験的なものについてはどこかチグハグな印象を受けてしまった。わたしの音楽感性が古臭いorツウじゃないからピンとこなかったのかもしれないけど。
 
楽器を作った人が意図していないことをやるには、十分な研究が必要だと考えている。研究とは楽器そのものの研究とジャンルの研究を指す。
 
最近ミュゼットで例えてばかりで恐縮だが、アコーディオンを作った人は、まさかアコーディオンがミュゼット(キャブレット)のような使い方をされるとは想定していなかっただろう。だがペギュリがアコーディオンならではの表現方法や奏法、楽器構造を深く研究した結果、アコーディオンはミュゼット(←※楽器ではなくジャンルの方のミュゼット)に完全にマッチする楽器となった。今では誰もがアコーディオンを見ただけでミュゼットっぽい曲を頭に思い描くだろう。
 
おそらく三味線を作った人はタンゴで楽器が使われることなど120%想定していない。三味線奏者がどれだけタンゴのイロハを学び、リズムやアクセント、グルービング、ニュアンスの付け方などを習得したとしても、製作者が想定してないものを演奏するには、使うバチの材質から皮にいたるまで、それ専用の研究が必要…と考える。他楽器と同じアクセントで良いのか、とか。
 
意外性を楽しむ、といってしまえばそれまでだが、すべてのジャンルに汎用性のあるマルチな楽器なんて存在しない、というのが私の考えだ。鍵盤ハーモニカも含めて。しかし、汎用性を高める必要は大いにアリアリである。現時点で、鍵盤ハーモニカに「合うジャンル」「合う曲」というものが確実に存在している。そこからもうワンステップ進めて、①まずはそのジャンルや曲にどういう鍵盤ハーモニカ(&相棒楽器)であればマッチするのかを考える(どんなチューニングで、どんなリードで、どんな響きでetc...)、そしてそれがわかったら②楽器そのものやパフォーマンスやアレンジや奏法を個人レベルで発展させることが、世界中がこの楽器の凄さに気付いてひれ伏す(笑)ことへの近道だと考えている。